私たちバリューマネジメントグループでは、スタッフ全員がスーツの襟元に小さなシルバーのハートのバッジを付けています。
この可愛いバッジが誕生したきっかけは、2011年3月11日に発生した「東日本大震災」でした。
3.11ーーあの日、多くの尊い命が奪われ、今なお不自由な生活を強いられている方がたくさんいます。
そして、あの震災によって、結婚式を挙げるはずだった多くの新郎新婦が、結婚式の中止や延期を余儀なくされました。
震災当時、関西にいた私たちはこう思いました。
「阪神淡路大震災を経験した私たちだからこそできる、被災地支援があるはず。
ブライダル業界で何かできることはないか?」と。
すぐに、弊社CEOの他力野をはじめ、関西を代表する企業4社で「東西“絆”会」が発足されました。
会の趣旨は、結婚式の素晴らしさを伝えること。結婚式を通して生まれる「絆」の大切さを伝え、
「結婚しようよ!」と、東北の被災地に向けてメッセージを送ること。
そして、この想いを全国に発信するためのモチーフとして、絆バッジを作りました。
2011年5月、弊社CEO他力野をはじめ、会の代表者が福島に飛びました。
現地では、ウエディングプランナーのみなさんに集まっていただき、講演と支援活動を行いました。
「結婚式を通して紡がれる絆に、人びとは勇気づけられ、元気をもらえます。
今だからこそ結婚しよう!人と人との絆を大切にしよう!結婚式の素晴らしさを伝えよう!」と、熱いメッセージを発信。
被災地のウエディングプランナーや、式場経営者のみなさんに、笑顔が戻ったという手応えを感じました。
また、翌年の2月には、関西で「東西“絆”会」主催のイベントも開催。このイベントには、
福島県いわき市在住の現役プランナーさんを招き、講演をお願いしました。
そのなかで、あるウエディングプランナーさんのお話に心を打たれました。
「私たちウエディングプランナーの使命は、お客様に幸せを提供することです。
ただ、この1年間は、『スタッフも、家族も、自分自身も被災者である』という現実との闘いでした。
原発の不安を抱えながら、担当しているお客様の自宅を1軒1軒訪問し、安否を確認し、励まして回りました。
そんななか、あるお客様は、震災1ヶ月後の4月に何とか結婚式を挙げることができたのです。
挙式後、『不安はあったけど、結婚式をして良かった』とのお声を頂戴し、あらためて確信しました。
こういう時だからこそ、結婚式を挙げるべきなんだ、と。この時の気持ちが、今もスタッフ全員を支えています」
講演を拝聴し、背中が凍りつくような思いがしました。
みずからも被災者なのに、他人の幸せを考え抜くことの意味。どんな状況下であれ、願うことは顧客の幸せであり、顧客の満足のみ。
これぞまさにプロフェッショナル、覚悟と信念をもったウエディングプランナーの生き様だ、と痛感しました。
今も福島でがんばっていらっしゃるみなさんの体験談は、あらためて私たちに、結婚式の素晴らしさや価値を実感させてくださったのです。
現在、バリューマネジメントグループで実施している復興支援をご紹介します。
・売上の一部を義援金に
・マカロンなどチャリティー商品の販売
・福島でのボランティア活動
・会場やオフィスに募金箱を設置
・結婚式のお心付けを義援金に
・被災者の雇用支援
・震災支援挙式(水都大阪プロジェクト)
・イエローバンドの販売 ほか
どれも微力ではありますが、私たちは震災支援を続けています。
今なお復興活動をがんばっている被災地の方々を想い、震災を風化させることなく、関西から応援し元気を届けること。
遠く離れた場所にいても、想いはひとつであるとメッセージを送り続けること。
そして、関西の私たち自身が結婚式の素晴らしさを啓蒙して、1組でも多く、価値ある結婚式を迎えられる新郎新婦を生み出すこと。
それが、「東西“絆”会」を通して、また、バリューマネジメントグループの一員として、私たちにできることだと思うから。
ハートのバッジをスーツの襟元につけるたび、福島のウエディングプランナーのみなさんの、清々しい笑顔を思い出します。