「すみません、お客様と話し過ぎて時間がかかってしまいました・・・」
と、目を真っ赤にしてオフィスに帰ってくるウエディングプランナー。
実は、こんな光景は、私たちの会社では珍しくありません。
世間一般的には、新郎新婦が会場見学に行くと、チャペルや披露宴会場を案内され、衣裳やウエディングアイテムを見せてもらい、
希望の日取りに空きがあるかどうかの確認をして、簡単な見積りを出してもらって終了します。
私たちの会場はどこも、まったく違います。
まず、おふたりが結婚式において何を大切にされているか、しっかりヒアリングします。
そのうえで、結婚式を挙げる意味や価値、おもてなしの大切さ、そして、おふたりのパートナーとしてのスタッフの熱い想いを本気でお話しします。
だから、ときには半日がかりで会場をご案内することにもなります。
ある日のこと、こんな新郎新婦が見学にいらっしゃいました。
「親が結婚式をしなさいって言うから、仕方なく見学に来ました。
だから私たちにはこだわりもないし、予算内で適当にできればそれでいいです」
結婚を控えたカップルは、全員が全員、結婚式に夢をもっているわけではありません。
むしろ、こういった事情を抱えたカップルも少なくないのです。
そんなおふたりに私たちが伝えたいのは、結婚式の意味です。
「結婚式には、一つひとつに意味があります。
バージンロードの意味、花嫁のベールの意味、ウエルカムベアの意味・・・これらは単なる演出ではありません。
一つひとつを理解して準備していくと、おふたりの絆が深まってゆき、その結果、結婚式に立ち会うゲストとの間にも新しい絆が生まれます。
せっかく結婚式をするなら、そんな価値ある結婚式にしませんか?
また、おふたりがこれまでの人生で、お世話になった方々がいらっしゃいますよね。
新郎の大切な人と、新婦の大切な人、みんなが一同に『同じ場所』『同じ時間』『同じ感動』を共有する場は、長い人生の中で結婚式だけです。
その日が最高の一日になれば、結婚式後の人生も、絶対に良い方向に進んでいきます」
そう、私たちの仕事は、結婚式のお手伝いだけではありません。
結婚式のあとの結婚生活、つまり「人生」と向き合っているのです。
気がつけば、「親に言われたから仕方なく」とおっしゃっていた新婦の目には、大粒の涙があふれていました。
新郎も、それまでの無関心ぶりが消えて、どこか真剣さが漂っていました。
「やります!この会場で、ここのスタッフさん達と一緒に!
私たちだけの、一生の宝物になるような、意味のある結婚式がしたいです!」
ウエディングプランナーとして、お客様からいただいた最高のお言葉でした。
結婚式は、人生です。
ひとつとして、同じ結婚式はありません。
おふたりだけの価値ある結婚式に、私たちはいつも全力です。